うさ記録

エンタメと学びなど

星組『1789』代役公演の(おもに碧海さりおさんダントンの)感想

宝塚歌劇団星組『1789』の代役公演を観たので、感想を書きます。一回だけ観られた人の個人の感想なので、「一回だけ観られた人の個人の感想なんだなあ」と思いながらお読みください。

 

 

碧海さりおさんのダントンがかっこよすぎた

私の感情の話

代役公演ということで開演前は(私が)色んな意味での緊張感を持っていたし、正直どんな気持ちで観劇すればいいのかまったくわかりませんでした。

しかしいざ幕が上がると、そこには最高にかっこよくて男前、いや"漢"前の碧海さりおさんのダントンがいたので、今はこのかっこよくて素敵なダントンを全力で受け止めようと思いました。

さりおダントンのビジュアルについて

髪は金髪のままで、鬘はなしの地毛でした。私が観た回は向かって左側に前髪をふわふわさせていて、右側のサイドの刈り上げは髪で隠していました。衣装も天華さんのダントンとおなじものを着用していました。

さりおダントンの役作りについて(個人の感想)

ありきたりで俗っぽい言葉になってしまいますが、碧海さりおさんのダントン、一言でいうと「リアコのダントン」でした。めちゃくちゃかっこよくて漢前で、なぜこの人は「モテないこの俺」なんて言っているんだ?と思いましたが、たぶん、女の子から好意を寄せられていることに本人が気づいていないだけなんだと私は思います。

夜のプリンセス前のソレーヌへの「おまたせ」の言い方がやさしくてかっこよくて、リアコでした。

持ち前のダンスのうまさと身体のききっぷりが存分に活かされているなあとも感じられました。特にデムーランのナンバーではすごく伸びやかに踊っていました。

2021年に出版された『ライジングスターガイド』という書籍の中で、さりおさんは目指す男役像として「男以上に男である、"漢"」を挙げていましたが、まさしくそれを体現するダントンでした。

そしてひかりふる路のダントンのナンバーである『大胆に行こうぜ』を歌っているところも想像しやすかったです。オラオラでかっこよくて、でも女の子に対してはすごく優しくて包容力があったり仲間思いだったり国を憂う気持ちもしっかりあったりして、そのギャップにキュンとくる役作りでした。

日替わり要素っぽいところ

サイラモナムールでのシャルロットとダントンの絡みは代役公演でもありました。

私が観た回ではシャルロットがダントンを棒でつっつこうとしたのか棒をダントンにつかまれる→棒切れで足をちょんちょんするシャルロット→ダントンに両手で顔をはさまれてうりゃー!!ってされて喜ぶシャルロット、といった感じで、日ごろからこの二人の並びにときめきを感じている人としてはキャパオーバーになり泣きました(本当)

代役ではない公演からあった要素かもしれませんが、同ナンバーでダントンがソレーヌと抱き合うとき、ソレーヌが背中に回した手をぽんってしてくれて決壊しました。

 

その他の代役の方々の感想

暁千星さんのロナンは、礼さんのロナンが悲しみからくるカラ元気で動いているのに対して明確な「怒り」で動いているように感じられました。パフォーマンスの何もかもがすばらしく、与えられた役割をしっかり果たしていたと思います。

天華えまさんのデムーランは、ダントンとはうってかわって品がありとてもやさしいけどその優しさゆえに人を傷つけてしまうことがある、という表現がうまかったです。

鳳真斗愛さんのラマール、めちゃくちゃ面白くもありさりおさんのラマール同様の怖さもありでよかったです。代役での公演ということで緊張感のある客席をほぐす上で最適解の役作りだったと思います。

 

まとめ

一つの公演として素晴らしかったし、絶対に公演をつないでみせるという強い意志を感じました。代役公演ができたのも本来の公演があってこそだなあとも思ったので、無事に礼さんが戻ってこれてよかったと心から思います。そしてさりおさんはどんな状況でも確実に男役として、舞台人としてさらに前へ進んでいく方だと確信しました。