うさ記録

エンタメと学びなど

ヅカオタが放送大学で舞台について学んでみた(中間報告編)

タイトル通り、いち宝塚歌劇団ファンが放送大学の科目履修生になり、「舞台芸術の魅力」という科目を学んでいる最中なので、感じたことなどを書き連ねます。

あくまでも個人の感想であり、全ヅカオタの意見を代表する記事ではありませんので悪しからず。

 

前提:放送大学とは通信制の大学です。科目履修生は半年だけ在学して1科目から好きな科目を受ける学生です。

 

 

そもそものきっかけ

きっかけはいくつかあります。

  • 贔屓(宝塚で言う推しに近い言葉)の出る舞台が中止になりつらいので、返金で何か有意義なことをして気を紛らわせたかった
  • 自分だけの力で本を読んだりエンタメや文化に触れたりして、理解や解釈をし、知を深めていくことに行き詰まり感や限界を感じていた
  • 前々から面白そうだとは思っていた
  • 前向きな意味(知的好奇心)でも後ろ向きな意味(教養がないことへのコンプレックス)でも腰を据えて学問のプロから学び、より自分が興味のあるものへの知見を深めたかった

などの条件が重なったことです。

文学の授業と迷ったりもしたのですが、今の状況になる前は月に一度は、贔屓の出る公演はさらに多く宝塚を観ていたぐらい宝塚が好きなので、一番身近でかつ贔屓や舞台そのものを深く理解できることに繋がりそうなことをやろう!と「舞台芸術の魅力」を受講することに決めました。

 

 

実際に受講してみて

感じたメリット

何よりも18000円(科目履修生の入学費7000円+授業料11000円)でここまで質の高い授業を受けられることに驚きました。

テキストと映像を用いた授業なのですが、どちらもメチャメチャ充実しています。テキストでは舞台を理解する上で重要な歴史や成り立ち、あり方についての説明がわかりやすくしっかり書かれており、映像はその強みを生かして、海外ロケやインタビューを活用して舞台の本質に迫るものとなっています。

そして舞台をより深く理解できるようになりたいという目的については、自分比では以前よりずっとクリアに理解できるようになりつつあると思います。

たとえばオペラの文脈について学び、『アイーダ』が原作である『王家に捧ぐ歌』への理解を深めたり、生前の蜷川幸雄氏へのインタビューを通して舞台そのもののあり方について学び、考えを巡らせることができるようになりました。

そして学問の楽しさや難しさ、広さや深さを日々実感しているところです。私はまだまだだな、と思うこともたくさんあります。それでも学んでいないときや自分だけでちょこちょこ学んでいたときより圧倒的に充実しています。

 

感じたデメリット

もちろんデメリットがないわけではありません。

通学制の大学とは違い、授業後いつでも先生に質問ができるわけではありません。

また、実際に現場に足を運んで何かを学ぶことや、身体を動かして何かをすることがこの授業にはないので、そこは別の何かで補う必要がありそうです。

またその気になればいくらでもサボれるので、通学制大学に通う場合以上に高い自己管理能力が求められます。

 

科目履修生になる前にやっておいてよかったこと

ずばり読解力向上のため現代文を学び直すことです。

元の日本語運用能力がちゃんとしていなければ身につくはずのものも身につきません。

この能力を身につけるには現代文解釈の基礎という本が役に立ちました。

またそもそもの勉強の仕方を知り、身につけるためには独学大全がおおいに役に立ちました。学ぶ上での自己管理の方法についても書かれているので、放送大学に入る前に読んでおくことを強くおすすめします。

 

学んだ結果やってみたくなったこと

全科履修生になることです。

もっとサボってしまうかなあと思っていたのですが、意外と何とかなることに気付いてしまい、またQOLがものすごい勢いで向上したためです。

そしてこの先チマチマ科目履修生をやるぐらいなら一回入学費払ったら10年まで在学できる全科履修生になった方が得だということに気付いてしまったからです。

あと科目履修生満了してから改めて全科履修生として入学する時って3年以内なら入学費が24000円から18000円まで割引されるんですよね……

またもっと色んな舞台をみてみたい気持ちがムクムク育っているので、早く今の状況が落ち着くといいなと思います。

 

結論:放送大学、おすすめです!学ぶことの大事さが増していくこのご時世、ぜひ選択肢に入れてください!